ロール・ウィナンツ: TIME CAPSULE / PHENOMENA

ベルギー

ロール・ウィナンツ:

TIME CAPSULE / PHENOMENA

展示会場所:

赤坂二・六丁目再開発計画工事仮囲い

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ビジュアルアーティストであると同時に研究者でもあるローラ・ウィナンツは、これまで、環境や地質に関する科学的なデータや観察をもとに作品を制作してきました。研究の成果は可視化され、鑑賞者に人智を超えたスケールの時間、地球の原始的な姿を訴えかけます。

《Time Capsule》では、ノルウェー・スヴァールバル諸島の永久凍土から取り出した氷核を感光紙の上に置き、氷がゆっくりと溶けていく過程を記録。偏光によって結晶のような模様や数千年前の気泡がビジュアルアートに生まれ変わります。《Phenomena》は、アイスランドの火山で溶岩採取や火山ガスの測定を実施したり、氷河の変動を調査することから始まりました。火口地図や地震活動のチャート、衛星データを構図のヒントに、火山物質から抽出した顔料を用いた版画に変換しています。

ウィナンツの探求は、自然科学とアートを架橋し、私たちに壮大な地球の物語を体感させてくれます。

助成:

駐日ベルギー王国大使館

ワロン・ブリュッセル連盟

ローラ・ウィナンツは研究者であり、主にベルギーとフランスで活動するヴィジュアルアーティストである。彼女は北極の氷原の中心にアーティストスタジオを設け、四か月間にわたる極地探検に参加した。その際、広大な領域の進化を理解するために、多分野の研究者チームに加わり、人間はその土地における生命のほんの一部にすぎないことを学ぶ。白い砂漠の真ん中で、彼女は地域特有の光学現象や光の表れを捉えるために特別に開発された技法を用いた。環境センサーを駆使することで、物質そのものの相互作用が作品を生み出し、人間の介入は副次的なものとなる。

ウィナンツは、このデータを触覚的かつ感情的に知覚可能な形に変換し、生態系の相互依存性を浮き彫りにするとともに、人間を超えた時間軸における出会いを生み出す。このようにして、芸術、自然科学、技術の間に対話を創出するのである。

彼女の作品はベルリン（DE）、レイキャビク（IS）、ブリュッセル（BE）、パリ（FR）などで国際的に展示され、近くストックホルム（SE）、ルクセンブルク（LU）、大阪（JP）でも展示予定。作品はFondation des Arts du LuxembourgやPalais de Liège（BE）など複数の財団のコレクションに収蔵されている。