展示
10名前後のアーティストによる200を超える作品を、東京都内の公共空間で――工事現場の仮囲いからビルの屋上まで、新たな展示の在り方を探ります。歩いて展示を鑑賞することで、ヨーロッパのクリエイティビティーの地図が東京の地に描かれていきます。展示作品は全て無料でお楽しみいただけます。
イベント
フェスティバル期間中は、さまざまなイベントが目白押しです。プレス内覧会やオープニングセレモニーにはじまり、フォトジャーナリズムアワード、パネルトーク、ウクライナ支援のためのチャリティオークションなど、多彩な催しをご用意。国内外の写真家やアート関係者との出会いや交流の場が、連日繰り広げられます。
はじめに
ヨーロッパの写真作品は、日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、27の加盟国からなるEUには、実に多彩で魅力的な表現が溢れています。一方で、日本の写真コミュニティでも、世界とのつながりが求められています。本フェスティバルは、そんな相互の想いをつなぐ場として、ヨーロッパの個性豊かな才能の数々を東京の街に招き、日欧のアーティストに新たな出会いや創作のきっかけをもたらします。

太田睦子
フェスティバル・キュレーター

キム・ボスケ
フェスティバル・キュレーター
Reframing Realities:現実の新たな輪郭
「Reframing Realities:現実の新たな輪郭」は、現代のヨーロッパをかたちづくり、そして再解釈しようとする、多様な視点を捉え直す試みです。テーマの背景にあるのは、活気に満ちたコミュニティや、メディアに囲まれた日常、そして変化し続けるアイデンティティ。そんな中、客観的・主観的・環境的・美的など様々な枠組みで捉える「現実」は、絶えず生まれ、消え、そして更新され続けています。 武力衝突、民族の移動、気候危機などに直面するヨーロッパにおいて、写真家たちは「記録」と「創造」のあいだを行き来するような表現に挑んでいます。 自己演出、知らぬ間に施された加工、合成された美、そして失われていく生物多様性。 そんな世界を生きる私たちに、現実について「その輪郭はどこにあるのか?」「誰の手によって描き直されるのか?」という問いを投げかけます。